
はじめに:選挙が話題になるのに、投票しないのはなぜ?
私たちは、国立大学の理系大学院に通う学生3人です。それぞれ、有機化学や遺伝子工学を専門としている学生です。これまで、政治に対して特別な関心があったわけではありません。
ですが、最近SNSやニュースで、「石丸旋風」のような政治家が話題になるのを見て、「若者のあいだでも、政治って結構話題になるようになったんだな」と感じました。
しかし同時に、私たちが感じたのは
「どれだけ話題になっても投票率が低すぎる」
という違和感と危機感でした。
メディアとSNSに流される「なんとなくの投票」
自分たちも含めて、投票に行っても「なんとなくこの人かな」とか、「SNSで話題だから」「みんながそう言ってるから」という理由で候補者を選んでいる人が多いように思います。東大という環境にいても、周囲の知り合いの中でさえ、そんな “なんとなくの投票” が珍しくないのです。
今の情報社会では、正しい情報を見極めるのが本当に難しくなっています。目に入りやすい情報や繰り返し流れてくる情報が、あたかも「正しい」と錯覚されがちです。しかも、信頼されるべきマスメディアの報道でさえ、すべてを鵜呑みにして良いわけではないと感じる場面が増えてきました。
そんな中で、「テレビで言ってたから」「なんとなく雰囲気が良さそうだから」と投票することに、強い危機感を覚えています。
「もっと当事者意識を持って、自分の頭で、日本について考えるべき」
目指す理想:自分の頭で考え、根拠をもって投票する社会
私たちが目指す理想はとてもシンプルです。
「世論に流されず、確固たる情報をもとに、自分の頭で考えて投票する」
そのためには、候補者や議員の情報が、
・誰の偏向も受けず
・整理された状態
で閲覧できることが必要なのです。
議員も「評価されるべき」存在では?
学生はテストで点数が決まり、
社会人は人事の評価で給与が決まる。
それに対して、
政治家は、選挙活動のイメージや、聞こえのよい公約だけで、当落が決まる。
皆さん、こう思いませんか?
政治家だって、任期中の「働き」によって、評価されるべきでは?
アメリカでは、議員の投票行動や発言をスコア化して公開しているサイトがあり、選挙の際に有権者が参考にできる仕組みがあります。
日本でも、そうした情報をもっとオープンにしていきたい。
でも、「国会中継」見てる人なんて、ほぼいない
議員の「働き」が見られる場所が、「国会中継」です。
とはいえ、実際に国会中継を見て、議員の発言をチェックするのは非現実的です。
長いし、難しいし、時間もない。
だからこそ、要点を整理して、誰でも簡単に議員の活動や発言を把握できるような仕組みが必要だと思っています。
私たち「ポリベース」のこれから
私たちは、まず身近なところから始めようと思っています。
- 各委員会での各議員の発言をAIを使って要約する
- 7月の参議院選挙に向けて、各議員の国会での ”実績” を可視化する
名前の「ポリベース(Polibase)」には、
「政治(Politics)を、確固たる情報(Database)で変えていきたい」
という思いを込めました。
私たちの力はまだ小さいかもしれません。
でも、「なんとなくの政治」から、「ちゃんと選ぶ政治」へ。
一歩ずつ、変えていきたいと思っています。