
「比例代表」という言葉を最近ニュースなどで聞くことは多くありませんか?
このnoteでは参院通常選挙における「比例」「比例代表」という仕組みと実際の投票の流れについて説明しようと思います。
参議院選挙の「比例代表」ってなに?
~しくみと意味、投票の流れをやさしく解説~
日本の国会には、「衆議院」と「参議院」という2つの議会があります。そのうち、参議院では6年に1度の選挙で全体の半分の議員を選びます。この選挙を「参議院通常選挙」と呼びます。
この選挙では、「選挙区選挙」と「比例代表選挙」という2つのしくみで議員が選ばれます。この記事では、「比例代表」についての説明とあわせて、実際にどんな流れで投票するのかを紹介します。
■ 比例代表ってなに?
比例代表とは、全国を一つの大きな選挙区として、有権者(投票する人)が「政党の名前」や「立候補している人の名前」を書いて投票する方法です。たとえば、自分が応援している政党の名前を書いてもいいし、その政党に所属している候補者の名前を書いてもOKです。どちらにしても、その票は政党の得票にカウントされます。
参議院では、比例代表で50人の議員が選ばれます。まずは政党ごとの得票数で「何議席もらえるか」が決まり、その後、政党内で個人名の得票が多い人から順に当選者が決まります。これを「非拘束名簿式(ひこうそくめいぼしき)」といいます。
この制度の良いところは、小さな政党や全国で活動している人にもチャンスがあることです。「この人に国会でがんばってほしい」という思いを、名前を書くことで直接伝えられるのも特徴です。
■ 実際の投票の流れ
参議院選挙では、投票所で2回投票をします。1枚目は「選挙区選挙」、2枚目は「比例代表選挙」です。
- 投票所に行く
事前に郵送で届く「投票所入場券」を持って、指定された投票所へ行きます。 - 受付で確認される
入場券を見せて、本人確認が行われます。名前などを確認されたあと、投票用紙が渡されます。 - 1枚目の投票(選挙区)
自分が住んでいる地域から出ている選挙区選挙の候補者の名前を1人選んで書きます。 - 2枚目の投票(比例代表)
次に、比例代表の投票用紙が渡されます。ここでは「政党の名前」または「比例代表の候補者の名前」のどちらかを書きます。候補者の名前を書くと、その人が所属する政党の得票にもなります。 - 投票箱に入れる
書き終えたら、それぞれの投票箱に入れて終了です。
■ まとめ
比例代表制は、政党の考え方や方向性に共感したり、「この人を応援したい」と思ったりした気持ちを、直接一票にできる大切な制度です。参議院選挙では、選挙区と比例代表の2つの視点で投票することが求められます。
選挙に行くときは、「政党はどんなことを考えているか」、「この人はどんな活動をしてきたのか」に注目して、自分の思いに近い選択をすることが、よりよい社会をつくる第一歩になります。